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調査報告
国連薬物統制計画(UNDCP)クロアチア薬物対策調査ミッションに参加して
 
海上保安庁警備第一課国際犯罪対策室専門官
佐藤雄二
 
1.参加の経緯
猛暑の続く8月の初め、外務省を通じて、国連薬物統制計画(UNITED NATIONS INTERNATIONAL DRUG CONTROL PROGRAMME、国連経済社会理事会麻薬委員会の事務局)から、突然、今回の調査ミッションに海上保安庁の専門家を参加させてもらいたい旨の連絡を受けたとき、当庁にとってこのような調査ミッションは初めての経験でもあり、また、UNDCPの調査の主眼がクロアチア税関の薬物取締り対策であったため、海上保安官が税関の調査をできるのだろうかと困惑したのが事実であります。そこで、調査の目的、海上保安庁への参加要請の理由等を外務省を通じて照会したところ、
(1)今年初め、クロアチア政府からUNDCPに対し、同国の薬物規制強化策に対する国際援助の要請がなされ、これを受け、UNDCPは同国の薬物乱用及び薬物規制対策の現状に関する事前聴取を行い、次の調査目的を明らかにするとともに、本年9月に各分野の専門家により編成される「クロアチア薬物対策調査ミッション」を派遣し、同国の政府関係者と直接対話の形式により現行の薬物規制対策の評価及び同国への国連援助計画の草案作成を行うこととなった。
なお、同調査ミッションの費用全額はイタリア政府がUNDCPに拠出した財源から充当されている。
イ.クロアチア薬物乱用防止委員会の権限
ロ.薬物規制に関する近代的な法制度の導入の有無
ハ.需要削減策における中央政府の役割
 

 

 

 

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