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米国沿岸警備隊極東地区司令部司令官 ブルソウ大佐による講演

「USCGの役割と任務」

 

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ブルソウ大佐による講演

 

 

 

皆さんこんにちは。本日はお招きありがとうございます。海上保安庁とUSCG(合衆国沿岸警備隊)の親密な関係が始まって50年近くになります。以来、両機関が素晴らしい発展を遂げ、我々の機関は親密さを保ち、また、お互いにとりましても有意義なものであります。日本における海上保安の状況は目まぐるしく変わってきました。3年程前、日本には硫黄島、南鳥島、北海道そしてここ沖縄でのロランの運営のため数百人の人員がいました。今ではGPSによりロランの運営はなくなり、日本にいるUSCGの人員は7名となりました。現在の私達の任務は、東アジア各国を回り、米国籍商船が国際安全基準を満たすために、検査を行うことです。そしてもう一つの任務ですが、海上保安庁とUSCGの良い関係の維持に務めるということです。それではUSCGの役割と任務についてお話しします。
まず、USCGという組織についてですが、実に複雑な時代背景を持っております。
起源としては下図にありますように1790年に出来たRevenue Cutter Service(税関監視船隊)から始まります。1915年にはLifesaving Service(人命救助部門)と合併し、財務省の外局としてUnited States Coast Guardと改名されました。
後にLighthouse Service(灯台部門)とSteamboat Inspection Service(汽船検査部門)が1939年に合併し、更に1942年、Bureau of Marine Inspections and Navigation(海事検査航行局)が合併しました。
1967年、運輸省が組織され、USCGは運輸省の管轄下に入りました。

 

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<任務>
USCGは、海上における人命・財産の保護、連邦法令および条約の執行、海洋天然資源の保護そして国家公安秩序維持を任務とします。
合衆国は47,000海里の海・河川・湖の岸線を有しており、我々は海路の安全を守っています。
90%のアメリカ人が岸線から100海里以内に生活し、これまた90%近くの貿易は海路を通して行われ、年間20億トンに達します。

 

 

 

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