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中国交通部安全監督局 孫継 処長による講演

 

「中国における水上安全監督業務の状況」

 

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孫 所長による講演

 

 

本部長、次長をそして皆様方、本日私は、林局長とともに鹿児島を訪れる機会を得ましたことを大変うれしく思っています。また、皆様の前で、中国水上安全監督の業務について講演することができ、光栄に存じます。ただいま、林局長は、中国水上安全監督の機構及び業務の概要について説明しましたが、私はその詳しい内容について紹介します。
まずはじめに説明しますのは、中国水上安全監督の主な職責についてです。これらについては、先ほど林局長が少し説明をいたしました。私は補足して説明します。
私達は、中国水上交通安全法及び船舶汚染の防止に関する法律、法規及び規則の遵守を徹底し監督しています。
船員の配置が安全基準に適合しているかどうかの監督、国際航行船舶に乗船する船員への船員手帳の発行、船員に対する試験及び海技免状等の発行を行っています。
外国船の入港の審査、外国船に対する装備検査及び水先業務、中国船の出入港許可を実施しています。
船舶の安全技術設備、航行状態及び貨物搭載状況について監督・検査しています。
水上交通秩序の維持及び重要水域における交通管制を実施しています。
沈没船のサルベージ作業や障害物の撤去を行ったり、水上、水中工事の許可を与えています。
航行禁止区域、安全作業区、錨地及び交通管制区を設け、また、航行警報を発行しています。
港区の海岸線使用の管理、航路・停泊地の監督、航路標識と測量作業の管理を行っています。
船舶による汚染水域の監督管理、水上交通事故及び船舶汚染事故の調査処理、違法船舶や船員に対する行政的な処理を行っています。
以上が我が局の主要な職責です。
次に船舶安全検査及びPSC業務について説明します。
船舶安全検査は安全監督局が船舶に対し実施している監督管理の重要な業務です。中国船について言えば、船舶安全検査は旗国の管理に属します。外国船の安全検査は入港国が管理します。安全監督局は関連する国際条約に基づき、中国の港に入港する船舶の監督を行っているのです。1982年、大連と天津の安全監督局は中国船に対して安全検査を始めました。1990年には外国船の安全検査を始めました。1990年3月14日、交通部は「中華人民共和国船舶安全検査規則」を発行し、この規則が今日、中国の港に入港した外国船に対する安全検査の根拠となっています。
我が国もPSCを重視しており、関係の国際条約及び東京覚書き(東京MOU)に基づいて、積極的にPSC検査を実施しています。PSC検査は更に広く、深く発展しています。

 

 

 

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