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(6)講演内容

?鹿児島地区
中国交通部安全監督局 林玉乃局長による講演

 

「中国交通部安全監督局の組織について」

 

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林安全監督局長による講演

 

 

第十一管区海上保安本部の職員の皆様こんにちは。今回私は海上保安庁長官のお招きで、ここにおります孫所長とともに来日し、また、皆様に中国の水上安全監督業務の紹介をする機会を得ました。私はこれから安全監督局の業務について簡単にご説明します。
交通部安全監督局は中華人民共和国港務監督局とも言い、中華人民共和国交通部の指揮の下、国家の管轄する海域での海上交通安全及び船舶汚染の防止を監督管理する主管機関です。
安全監督局の業務は、海上保安庁の業務と似ているところがたくさんあります。私たちは、中国政府を代表して、国際条約の義務を履行しています。
有効的な管理を行うため、国家の海上交通安全並びに船舶汚染の行政法規及び行政規則を制定します。交通部と各省、自治区、直轄市政府は、沿海の各港、長江、黒竜江、珠江水域及びその他の河川に多くの海上安全監督局、水上安全監督局、港航監督局を設立し、対外的な名称は中華人民共和国港務監督局といいます。これらが中国の水上安全監督システムを形成しています。
中国水上安全監督システムの主要な職責について説明します。
1つめは、中華人民共和国政府を代表して、国際海事関係条約の締約国としての義務を履行し、多国間又は2国間の国際海事協定を締結し、外国船の我が国への入港の申請を審査し、船舶が中国国旗を掲げ航行する権利を認め監督しています。
2つめは、我が国管轄水域の交通安全、船舶安全、船員の訓練・試験に対し監督管理を行い、又、危険物積載船の監督管理、組織の指揮、水上危険の調整、遭難船舶・人員の捜索救助、更に水上交通事故の調査処理を行っています。
3つめは、船舶による水域汚染の防止のため監督管理、組織の制定及び油汚染緊急時計画を策定し、また、船舶汚染事故を調査しています。
4つめは、水上の安全通信、航路標識の配置・管理、港内航路の測量に責任を負い、港内の航路航海図を出版しています。また、船舶のため航海保障サービスを提供しています。
建国以来、特に改革開放以来の発展を経て、中国水上交通安全監督システムは大方の規模を備え、中国の水上交通安全及び船舶による汚染防止を管理し、並びに、各種の航海保障の提供を行っており、その業務は日毎に重要になっています。現在、中国水上安全監督は3万人の職員、1,200艘の各種船艇、1,100の監督所を有し、全国の通航水域をカバーしています。沿岸の上海、天津、大連、秦皇島、煙台、連雲港、寧波、青島の8カ所の主要港には現代的な船舶交通管理システム(VTS)があり、長江にもVTSシステ

 

 

 

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