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タイ国における航空・海上捜索救難(仮訳) 参考資料2−2

 

バンコク救難調整センター(バンコク RCC)
1. SARシステムのアウトライン
ICAO及びIMOの締約国であるタイ政府は、遭難した航空機や船舶からの生存者のため捜索救助の行動を実施し、人々の人命の安全に注意を払う義務を内容とするICAO条約及び海上人命安全条約によって、これを締結した重要な義務がある。
そのため、1978年、捜索救難の組織が内閣の承認を受けタイに設置された。この組織は、海上及び航空両方のオペレーションを合同で実施する救難調整センター(RescueCo−ordination Center)であり、運輸通信省航空局に設置された。捜索救難部隊(Search and Rescue Unit)は多くの参加政府機関に維持される。
行動の能率と確実な達成のため内閣は、捜索救難の指揮をする国家捜索救難委員会(National Search and Rescue Committee)の指名の決定を発表した。
タイは、近隣の国々と海上におけるSARオペレーションについて援助を行う、あるいは受けることについて形式的な協定は結んでいない。しかしながら航空のSARオペレーションについてはマレーシア及びシンガポールとの間に協定(Agreement)(入手資料)を締結している。
SARの組織において航空局は、海上航空救難調整センター(バンコクRCC)、救難部隊及び警戒部署(Alerting Post)に指名されており、防衛省、内務省、農業協力者、財務省内のすべての関連機関は救難部隊及び警戒部署に指名されている。
内閣は、バンコクRCCに対し航空・海上SARオペレーションに際し、これら指名された救難部隊の捜索救難設備を使用することを認めている。
2. SARシステムの主な組織
タイのSARシステムの組織図はFigure2−1の通りである。
SAR組織の中心であり政策を決定する部門は国家航空海上捜索救難調整委員会で政令により指名される。メンバーはTable2−1のとおりである。
国家捜索救難調整委員会にはサブ組織としてSARサブ委員会がある。このサブ委員会は、オペレーション業務を実施し、関係政府機関を代表するメンバーから成っている。
サブ委員会は、救難調整センター(バンコクRCC)の指名を受けている航空局の支援を受けており、そして航空局は、サブ委員会と同様、国家捜索救難委員会の書記として行動している。
救難部隊及び警戒部署との連絡は、バンコクRCCを経由して行われている。

 

 

 

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