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現在の政体はプミポン国王(ラーマ9世)を元首、バンハーン・シンラパアーチャーを首相とする立憲君主制で、国会は二院制(上院、定数270名下院、定数391名)である。

3.経済

最近のタイの経済は1980年代後半に高度経済成長と国民所得の増大を実現させるとともに、工業化を加速させ、貿易、産業、雇用の面における製造業部門の拡大という構造的変化が進行している。
タイは88年から3年間連続の2桁成長を達成し、その後も引き続き高い水準の成長を維持している。このような目覚しい経済成長を続けた結果、国民所得は着実に伸びており、88年には1人当りのGNPが1,000ドル超え1,117ドルに達し、91年には1,570ドル、94年には2,300ドルに達している。
タイの産業構造は農業が就業人口の約55.7%(93年)を占め基幹産業であるが、名目国内総生産に占める農業のシェアは70年28.5%であったものが80年25.4%、93年には10.0%と低下傾向にあり、製造業シェアは70年15.9%から80年19.6%、93年28.4%と拡大傾向にあり、農業依存型から製造業主導型への構造変化が着実に進んでいる。このような変化は日本、NIES諸国から急増した対タイ投資を挺子とする輸出産業の成長を背景としている。
国家予算の規模(1995年)
7,150億バーツの均衡予算(1997年2月1米ドル25.7バーツ)
国内総生産
実質GDP 29,202億バーツ(1995年推定)
1人当りGDP 68,405バーツ(1995年推定)
貿易額(1995年推定)
輸出FOB 14,063億バーツ
輸入CIF 17,636億バーツ
主要輸出品(1995年 単位100万バーツ)
コンピュータ及び部品 128,432 ガーメント 101,904 ゴム 61,263
IC 58,150 エビ 50,302 宝石 48,946
主要輸入品(1995年単位100万バーツ)
原材料・中間材(消費材用)322,006 非電気機械 268,111 電気機械 188,565
原材料・中間材(資本材用)177,587 家電製品 65,693 食料・飲料品 36,720
主要貿易相手国(1995年単位100万バーツ)
輸出米国 250,684 日本 236,101 シンガポール 197,320
ホンコン 72,775 オランダ 44,881 ドイツ 40,817
輸入日本 538,711 米国 211,947 シンガポール 103,683
ドイツ 93,407 台湾 85,220 マレーシア 80,582
対日貿易(1995年)
輸出 2,361億100万バーツ
輸入 5,387億1,100万バーツ
対日主要貿易品(1995年)
輸出 天然ゴム、えび、記憶装置、再輸入品、鶏肉(骨なし)、コンピュータ部品、カラーテ

 

 

 

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