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? タイにおける調査

 

(?)現況

1. 概要

(1)地理
タイ王国は、北緯5度36分から20度28分、東経97度22分から105度38分の間インドシナ半島の中央部に位置し、北西にミャンマー、北東にラオス、東にガンボディア、南にマレイシアと国境を接し、西側はアンダマン海、南側はタイ湾に面している。国土の面積は51万3,000平方キロで日本の約1.4倍に相当する。
地形的には、北部はタイ最高峰のドイ・インタノン(標高2,576メートル)をはじめ2,000メートル以上の山を含む山間盆地地帯である。東北部はメコン川に囲まれた海抜100〜200メートルの台地で地味が乏しい地域である。
中部は北部からタイ湾へ流れるチャオプラヤ川(全長約1,200キロ)を中心とする肥沃なデルタが広がるタイ国の穀倉地帯である。
南部はマレー半島の一部で西側はプーケット島をはじめ多数の島があり、東側のタイ湾側は遠浅の美しい海岸が続いている。
(2)気候
タイは国土の大部分が熱帯モンスーン気候で雨季(5〜10月)と乾季(11〜4月)に分かれ、乾季はさらに、気温の高低によって寒季(11〜12月)と暑季(3〜4月)に分けられる。
南西季節風の吹く雨季には年間雨量の80〜90%が集中し、北東季節風の吹く乾季の11月から2月の間が最もしのぎやすい。
気温の地域差は小さく、首都バンコクでは最高気温は35度に近く、最低気温19度前後で年平均では28度程度である。
タイの年間平均雨量は約1,800ミリであるが、海の影響を受ける南部及び東南部海岸地域は雨量が多く、北部、中部の2倍を越えるところもある。
(3)人種・人口
タイの総人口は約5,910万人(1994年)であり、この内首都バンコクの人口は約558万人である。
民族はタイ族が約80%と大多数を占め、次いで中国系華僑が約10%、その他マレー族・山岳小数民族等が約10%である。
(4)言語
タイ語が公用語である。
(5)宗教
憲法は信仰の自由を規定しているが、国民の大多数が仏教徒であり、タイ全国の仏教寺院数は約3万、僧侶は約29万人である。
仏教約95%、イスラム教約4%、キリスト教約0.5%である。

 

 

 

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