里子を一緒に育てて、もし差をつけられるものなら、つけられる方がおかしい。
蛇足をつけ加えれば、うちの娘達は年子で二人、(尤も後にもう一人増えましたが)どちらかが私を独占してしまうと、ひじを張ってでも、もう一人が私に近ずくのを阻止しようとすることがよくありました。年子はライバル意識が強いですが、うちの場合は、よくしたもので、後れをとった方はサッとお兄ちゃんの所へ走るのです。「お兄ちゃん、あっちに負けやんとこな!」と。
その年子のうち、上の娘は「白衣の天使になるんダ!」と専門学校で学んでいます。
親馬鹿が絶対保証できる良い娘です。15年。あっと言う間だったと、家内と頷きあっています。
四、両親と私と……
坂本美典(仮名)
私は4歳になるすこし前に、「図書館へ絵本を借りに行こう」と言う父につれられ、
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