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三. 娘と過ごす日々
大久保恵美子
我が家の娘・恵子は今、小学校5年生、明るくて活発な現代っ子です。もう結婚を決めてるお兄ちゃんが居て、三重県津市にある大学へ行っています。
私達夫婦が始めて乳児院で娘と会ったのは一歳9ヶ月の時で、オシャレな服を着せられ、おめかしをしていました。第一印象は、お父さんになる人に似てる事、それに打ち合わせた訳ではないのに、お母さんの名を一字とった名前、それから祖父の亡くなった日に生まれてることがわかり、なにか因縁めいたものを感じました。最初は恥ずかしそうに後ずさりをしましたが、別に拒否されることもなく、今に至っています。
育てやすい子だと言われたのですが、大変な未熟児で生まれてきたために、平均的な発達に比べて遅れ気味で、体力もなく、アトピーも発見されたため、体力作りを中心に育てて来ました。当時、住んで居た所は田舎町で前例がなく、いちいち説明しなくてはならず、困りました。ほとんどの病院で、「この保険証ではわからないので説明

 

 

 

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