ウ 大府市からみた大規模プロジェクトの波及効果への対応課題
(ア)交通ポテンシャルの向上を生かした拠点づくり
第二東名を中心とした名古屋大都市圏の新たな高速交通網により大府IC周辺の交通ポテンシャルは、中部新国際空港との位置関係などを含め、格段に向上する。そのため、広域的な動向を踏まえつつ、交通利便性を生かした流通関連など諸機能の集積を図るとともに、市の新しい玄関口としてのイメージをもった拠点の形成を図っていく必要がある。
(イ)空港関連二一ズヘの対応
中部新国際空港の建設は、アクセス交通など関連する交通網の再編はもとより、空港の利用客や航空貨物の流通をはじめ、新たな雇用の発生や従業員の定住拠点の必要性など多岐に渡る関連二一ズの発生が予想される。大府市においては、これまでの住宅都市としての都市づくりの実績を踏まえ、新しい魅力を持った住宅地の形成や、物流を中心とした流通拠点の形成、さらには名古屋都市圏、知多半島の玄関として考えられる余暇活動などの新たな扁要に対応した機能の誘致を積極的に図っていく必要がある。
(ウ)あいち健康の森を生かした地域の活性化
大府市から東浦町にかけ、県が中心となって建設が進められいてるあいち健康の森は将来多くの来訪者が予定され、広範な整備効果が期待されている。
木の山地区は大府市の新しい入口として、あいち健康の森へのアクセスを担う位置にあり、単に通過する交通量に対するサービス機能のみではなく、健康にかかわる研究開発、生産、サービス関連機能の誘致など相互に連携した開発整備事業の推進により、地域活性化への寄与を図っていく必要がある。
(工)交通問題など地域環境への対応
一方、木の山地区においては、今後、交通量の増加をはじめ沿道サービス関連諸機能の立地など様々な影響が予想され、生活環境や農業生産環境の面で十分な対応を図っていく必要がある。
沿道環境そのものについては、環墳墓準の確保を前提とした遮音壁や緑地帯の整備、側道の確保などの対応措置が図られる計画であるが、今後、立地が期待される流通機能や交流機能などの立地に備え、地区内の交通動線の分離をはじめとする地域環境への対応を十分に図っていく必要がある。