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第3章 駿河路・甲斐路広域交流の現状と課題

1 駿甲交流圏の現状

(1)通勤・通学の動き

各市町の平成2年の通勤・通学人口の流出状況をみると、就業機会の多い清水市では、就業・就学人口約146,000人のうち、清水市外への通勤・通学者は20.3%と少なく、その行き先は静岡市が73.3%と圧倒的に多い。

次に町外への移動人口の少ないのは、身延町27.0%、富沢町38.2%、南部町38.4%で、農業を含む自営業が多いことを示しており、町外への流出は、それぞれ甲府市(16.9%)、身延町(30.5%)、富士宮市(28.6%)が多い。

富士川町、芝川町は、町外への通勤・通学者がそれぞれ56.7%(うち40.7%が富士市へ)、55.3%(うち50.7%が富士宮市へ)と高い比重を占め、ベッドタウン化が進んでいることを示している。

由比町、蒲原町からの流出は50.5%、40.8%と中間的で、清水市への流出がそれぞれ34.1%、27.1%と多いものの、他に静岡市、富士市等への流出も多い。

図表34 通勤・通学者の他市町への流出率

  流出先上位市町(%) 流出人口比率
清水市 静岡市73.3、富士市5.9、蒲原町4.9、沼津市3.6 20.3
由比町 清水市34.1、静岡市21.8、蒲原町15.8、富士市14.4

50.5

蒲原町 清水市27.1、富士市25.3、静岡市18.9、富士川町11.3

40.8

富士川町 富士市40.7、蒲原町17.9、清水市10.8、富士宮市9.8

56.7

芝川町 富士宮市50.7、富士市33.0、富士川町4.6、沼津市3.1

55.3

南部町 身延町30.5、富士宮市22.0、富士市16.0、富沢町12.1

38.4

富沢町 富士宮市28.6、富士市24.7、身延町13.7、南部町13.2

38.2

身延町 甲府市16.9、南部町12.4、下部町10.9、中富町9.2 27.0

注1:流出率とは、流出先への流出人口÷他市町への流出人口×100をいう。 

2:流出人口比率とは、他市町への流出人口÷就業・就学人口×100をいう。

資料:平成2年国勢調査

 






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