(1)交流の動き
以上のような背景のもとで、今後の交流のあり方としては、次の四つの動きが予想される。
ア 対面型交流へ
(ア)情報化が進み、交流情報・機会が増えるとともに、個人の孤立化が進むことにより、密度の高い対面型の交流が増える。
イ 個人・小グループ型交流へ
(ア)家族の個人化、カップルに対応した交流に変わる
(イ)自由時間の過ごし方は、マニア化、多趣味化(マルチ化)、小グループ化など多様化が進む。
(ウ)組織を作らずに、必要に応じて、不特定の人を対象に情報をやりとりしたり、一時的に時間・空間を共有する、ネットワーク型交流が増える。
ウ 行動共有型・時間消費型交流へ
(ア)これまでの共同体型交流(家族、地域社会、会社)から、行動共有型交流や時間消費型交流(交流そのものを目的)が増える。
(イ)男性は、会社縁を中心とした交流から、趣味や地域社会などでの交流に比重が変わる。(退職後には完全に移行する)
(ウ)女性は、子供縁・地域縁から、グループ縁に変わる。
(エ)マスメディアに対応した、参加者が横並びで同じ方向を見るような形の大衆動員型交流(コンサートや集会、テーマパークなど)は、二分解する可能性がある。
エ 広域・超広域型交流へ
(ア)交流の広域化、超広域化、国際化が進む。
(イ)リゾート型交流が増大する。