「交流」が大きなテーマとなってきた背景としては、おおよそ、次のような時代状況が考えられる。
- 交通網整備(20分生活圏、30分生活圏など)に伴い、通勤・買物團、文化・交流圏など、基礎的生活圏と文化交流圏が広がってきた。
- 居住地選択の広域化(ライフステージ居住、ライフスタイル居住)が進み、居住團の拡大とともに、様々な交流が生まれてきた。
- 情報化が進み、交流情報入手が容易になり、広域的あるいは超広域的、世界的に、目的や趣味などを共有する、多様な直接交流が生まれてきた。
- 一方では、情報化の進展により、個人の孤立化が深まることが危倶され、双方向型の情報交流と、対面型の直接交流の必要性が自覚されてきた。
- 定住人口の維持が困難、あるいは定住人口増による開発に限界が見える、という中で、地域振興の手段として「交流人口」を活用したいという意識が高まってきた。
- 定住人口減の中で、施設を有効活用したいという、直接的な課題が生まれてきた。
- 受け皿づくり型の地域振興から、情報発信型-ビジネスチャンス創造型-需要創造型の地域振興へ転換する必要が生じ、交流の必要性への認識が強まった。
図表5 地域振興の新たな動き