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第1章 広域交流の現状と課題

 1 成熟化時代へ

 現在、わが国は大きな転換点を迎えつつあり、成長段階から、人口、生活・文化、産業のすべての面にわたって、成熟期を迎えている。(図表1参照)

  1. 人口  中高年化が進むとともに、子供〜若者の大幅な減少が進み、更には人口減少時代を迎えると予想される。
  2. 生活・文化  一増大する中高年の生活・文化の比重が増大し、若者中心の文化や消費からの転換が予想される。
  3. 産業  不足時代から過剰時代を迎え、需給ギャップを追いかける生産から、需要創造型の産業の育成が課題となるとともに、国際ネットワーク生産時代を迎え、従来型の国内産業の空洞化が予想される。

この成熟時代の、生活・文化、産業等に関わる特徴は次のとおりである。

 (1)量から質の時代へ

 成熟化時代においては、量的な充足から、生活・文化の質の向上、多様化や個性化、高度化、新たな需要創造・生活創造型の産業振興が課題となる。

 (2)開発から更新ヘ

 ストック継承が進み、地球環境の制約のもとで成熟化時代を迎え、地域基蠣、生産・生活基蠣等の整備は、開発中心から、継承一更新整備への移行が課題となる。経済成長率3%として平成22年には、公共投資の60%が維持・更新投資になるとの予測もあり、継承したストックを計画的に更新することが大きな課題となる。

図表1 成熟化時代の都市発展のイメージ

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