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  (4)都市環境の状況

   ア 都市基盤の状況

   (ア)土地区画整理事業などの状況

・土地区画整理事業などの面的整備は、市街化区域の14.2%が整備済及び施行中であり、全国平均の26.1%に比較して、事業量が少ない。
・佐賀市の区画整理事業は、主にスプロール市街地外周部で重点的に行われている。

   (イ)スプロール市街地の形成

・城下町として形成された市街地中心部は、概ね細街路の形状が良好であると思われるが、その周辺はスプロール市街地を形成している。
・スプロール市街地は、新栄、日新、本庄、西与賀、高木瀬などでみられ、今後、都市計画道路の整備に加えて細街路の整備・確保に努める必要がある。

   (ウ)下水道整備の状況

・下水処理については、市街化区域は公共下水道事業、農村部は農業集落排水事業により行うものとして、全体処理人口166,900人を目標に、現在、駅南側市街化区域の大半及び鍋島区画整理事業地及び久保泉工業団地の約1,011ha、人口普及率46.7%(平成6年度末現在)の供用開始となっている。

   イ 歴史的地域資源などの状況

   (ア)史跡などの歴史的資源の状況

・水と緑豊かな親水都市であるとともに、幸い、近代における大規模災害を被らなかった佐賀市は、佐賀・鍋島藩の城下町として歴史的史跡を豊富に残す都市である。
・佐賀城址をはじめ、町家や武家屋敷などと歴史的都市空間が一体となって歴史的環境を色濃く残す長崎街道、旧藩時代の鍋島支藩の歴史的資源を残す蓮池地区、丸山遺跡や“葉隠発祥の地”である北部山麓など、数多くの歴史的資源が挙げられる。
・こうした豊富な歴史的資源を活用し、娯楽型・装置型の観光・レクリエーション都市である福岡市とは異なる個性的で魅力的な街づくりが積極的に行われている。

   (イ)その他の地域資源の状況

・また、佐賀国際バルーン大会や様々なイベントが行われる市文化会館、6月から8月の土曜日に開催される銀天夜市などに加えて、佐賀錦、肥前ビードロ、肥前刃物、丸ボーロなどの伝統工芸品、ムツゴロウをはじめとする有明海の珍味など、地域資源には事欠かない。(図表28参照)

 

 

 

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