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【潮風対談】

「海の日」に海の男のロマンを感じます

 

「海の日」に海の男のロマンを感じます

海上輸送と損害保険

 

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安田火災海上保険株式会社社長 有吉孝一
フジテレビアナウンサー小島奈津子

 

新宿副都心の超高層ビルにある安田火災海上保険。昨年このビルにある安田火災東郷青児美術館で祝日『海の日』誕生を記念して展覧会『海』が開かれ、大勢の観覧者で賑わった。これを機に有吉社長に「海上保険とは何」をテーマにフジテレビの人気アナ、小島奈津子さんと対談していただいた。

 

誕生日が『海の日』になって

 

小島 昨年から七月二十日が国民の祝日『海の日』となりましたが、七月二十日は社長のお誕生日だそうですね。
有吉 二年前、ある取引先の海運会社の社長さんに「近々、有吉さんの誕生日を国民が全員でお祝いします」と言われて、驚いたのですが、「実は今、『海の日』創設の努力をしているところ」とのことでした。祝日が実現したときは、船舶・海運に携わる方々の仕事に対する誇りと情熱を感じて、素晴らしいことだと思いました。
保険業界で海と言えば海上保険ですが、この保険は非常に伝統のある奥の深い保険です。ただ、自動車等の他の分野が大きく伸びた結果、損害保険全体の中でのウエイトは低くなってきています。しかし、専門性を要する仕事であり、海上保険担当者はプライドと自信をもって取り組んでいます。商船大学を経て入ってきた人もいますが、やはり海の男はロマンをもって生きているという感じがします。
小島 社長ご自身の海との関わりは?
有吉 私は福岡で育ち、戦時中は上海にいたこともあります。戦後は親戚が住んでいるので壱岐によく行きましたし、玄海灘の荒々しさや美しさも知っています。壱岐は小さい島ですが大陸との通り路でしたから古墳などもあり、割と栄えていた町です。
また、昭和四十九年に佐世保の営業所長になりました。ここは、私が初めて管理職を経験した印象深い所です。佐世保には大きな造船所があって、融資や保険のお取引の関係で、一年間に三〜四回、船の進水式に招待されました。当時はドックに水を注水して進水させるのが主流でしたが、なぜか私は最近では少ない、船台を滑り出す形のものに二回立会いました。あれは素晴らしいですね。船をワイヤーや滑り止めでつなぎ止めてあるんですが、造船所の人がバランスをとりながらそれをは

 

 

 

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