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海の作文

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◆海はみんなの宝物
七月二十二日、待ちにまった体験航海。大きな船に乗るころには、朝からの大雨もあがっていました。
タラップを渡って、大きな部屋に案内され、友達としばらくの間、船内を見学したり、海をながめたりしていました。
海をながめると、なんとたくさんのごみぶくろやプラスチックのごみが浮かんでいます。ぼくは、ときどき川や海にあきカンやゴミを投げかけている人を見かけます。その人たちが投げたものが、ここまでやってきているのにちがいありません。海はだれのものでもない、地球に生む人みんなのものです。
「ぼく一人ぐらいすてたって……。」
「だれも見ていないから……。」
の気持ちをなくし、海を守らなくてはいけないと思いました。
船に乗ってしばらくすると、放送があり、エンジン室の見学をしました。複雑な機械がたくさんある上、なんといっても熱気でムンムンしていました。そのあと操だ室へ行き、レーダーを見たり、望遠鏡で遠くの島をながめたりしました。また「かじ」を持たせてもくれました。
持っただけだけれど、船の操じゅうはむづかしそうだなと思いました。それに船長さんは、何より船に乗っている人の命をあずかっています。
責任感のいる仕事だなと思いました。
この体験航海を通して、ぼくは、今まで知らなかった船のしくみについて知ることができました。そして何より、海を大切にしなくてはいけないということを改めて感じました。本当に思い出に残る船の旅でした。

 

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◆体験航海に行って
私は、七月二十二日にあった、親子ふれあいの旅体験航海に参加しました。たくさんの小学校から、たくさんの人が参加していました。私は、初め、楽しくないんじゃないのかなと心配していました。でも、客室にいる時、他の学校の子と話すことができたり、友達と一緒に、船から外をながめたり、ふだんなら見ることもなかなかできない船内の見学や、そうじゅう室の見学などができて、私達にでも、よくわかるように、わかりやすく、説明してくれ、とてもよかったです。
海や、船の事を全然知らなかった私も、説明してもらったことを、メモにとったりして、たくさんのことを、知る事ができました。
船の重さ、長さなど大きさのこと、エンジンや、発電のことや、せとない海の事、そうじゅう室のことなんかのたくさんのことを教えてもらいました。
一つ、不思議に思った事は、昔、別子銅山で取れた銅を四阪島で、石から銅を取る作業をしていた事です。公害を出さないためという理由だけど、私は、昔は運のが大変だったのに、こんな遠くまで運んで、作業したのかと不思議に思いました。でもこれができたのは、船の方なんだなと思いました。
初め話してくれた貿易の話でも、船が日本になかったら、全然ちがう生活をしていたと思いました。
私は、この体験航海に参加していろいろなことを知って、船が好きになりました。
これからもこの親子ふれ合いの旅を続けてほしいと思いました。そうすれば、船に関心を持つ人が、増えると思います。
また、海の記念日のポスターが人選し、賞状などをもらう事もでき、一日にたくさんの思い出ができました。参加できてよかったと思います。

 

(財)日本海事広報協会では、日本財団、日本海事財団の補助金を得て、青少年を対象にした海洋環境教室を行っています。海洋関係施設の見学や乗船見学会を通じた海洋環境学習がその内容で、この作文は乗船見学に参加した小学生のものです。

 

 

 

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