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季刊しっぴんぐ?1996初夏

 事業名 日本海運振興のための広報
 団体名 日本海事広報協会 注目度注目度5


 

プロムナード海こんな話、あんな話

海上救急医療を体験して

東邦大学医学部付属佐倉病院麻酔科学研究室主任教授兼中央手術部部長 阿部京子

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陸上、海上を問わず、救急医療の成否は、現場での初療(初期治療)が、いかに行われるかという一点にかかっていると言っても過言ではない。したがって、海上保安庁資料(海上保安の現況、平成七年一〇月)にみられるような海難事故への救命救急体制の充実強化が、まず第一の急務であることは指摘を待たない。
筆者は、幸い縁あって、昭和五七年、サケ・マス北洋漁業の北洋船団事業母船診療所所長を、次いで昭和六一年には、南氷洋捕鯨船団母船診療所所長として、二度にわたる貴重な長期間の洋上診療を身をもって体験することができた。その時その場での、遭遇、治療した一つ一つの症例が、医者としての生涯忘れ得ぬ思い出として、現在、オカ(陸上)の医療現場に携わっていても末だに脳裏を駆け巡っている気がしてならない。これほどに、長い航海における海上医療の体験は、強烈なものであった。というのも、日本を出航以来、どこにも寄港せず、ただひたすら、故国から遠く離れた海上で、しかも何十日、時には百日以上にも及ぶ海上勤務者が、いかに過酷な環境下で、危険な業務を黙々と遂行しているかという厳しい現場を、この日でしっかりと見極め、感動すら覚えたほどであったからに他ならない。このように、頼もしい海上勤務者の活躍を目の当りにして、四面を海に囲まれた日本、すなわち海運国日本、水産国日本の旗印は降りていないことを痛感し、感激もしたが、同時に、医療従事者の一員として、これらの海上勤務者(時には旅行者も加わるが)のより良い健康管理と救急医療体制の確立をいかになすべきかを悩まずにはいられない。例えば、小験ながら、北洋船団での診療対象人員は一、〇二四名で、七五日間の海上生活でドクターによる治療を要すると思われた総延患者数は一、四三〇名(船内入院患者二一名、内地送還患者一名)、一方、南氷洋捕鯨船

 

 

 

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