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(4)住宅及び生活環境の整備
・ 良質なファミリー向けの住宅の供給
特定優良賃貸住宅、公団賃貸住宅等公的賃貸住宅の供給、住宅金融公庫融資等による良質なファミリー向け民間賃貸住宅の供給及び良質な持家の取得に向け積極的な誘導を図るなど、より質の高い住宅ストックの形成を促進する。また、公共賃貸住宅における世帯人員等に応じた住替えの促進を図る。
A子育てと仕事の両立、家族のだんらんのためのゆとりある住生活の実現子育てと仕事の両立及び家族のだんらんのための時間のとれる住生活の実現を図るため、職住近接を目指した都心居住を推進するとともに、住む・働くなどの多機能を有するニュータウンの建設を促進する。
また、新たな住宅団地の開発や既成市街地の再開発に当たっては、保育所等の計画的立地を推進する。
B子どもの遊び場、安全な生活環境等の整備
公園、水辺空間などの身近な遊び等の場、家族が自然の中ですごせるオートキャンプ場、市民農園、自転車道等の整備を推進する。
また、ベビーカー、自転車等の安全を確保するための幅の広い歩道、コミュニティ道路、通学路等安全な生活環境の整備を推進する。
(5)ゆとりある学校教育の推進と学校外活動・家庭教育の充実
・ ゆとりある学校教育の推進
新学習指導要領の趣旨の徹底などによる教育内容・方法の改善・充実、豊かな教育環境の整備、入学者選抜方法の改善等による受験競争の緩和などの施策を着実に推進することにより、ゆとりある学校教育の確保に努める。
A体験的活動機会の提供等による学校外活動の充実
子どもが心身の調和のとれた成人となるために必要な生活体験・活動体験を豊かにするため、文化・スポーツ・社会参加・自然体験等の体験的活動の機会を提供する事業の充実、青少年教育施設の整備等により、学校外活動の充実を図る。
B子育てに関する相談体制の整備等による家庭教育の充実
親が安心して子どもを生み育てるための家庭教育の充実を図るため、家庭教育に関する学習機会の提供、相談体制の整備や情報提供及び父親の家庭教育への参加促進等により、家庭教育に関する環境整備を行うとともに、幼稚園における教育相談や各種講座の開催など、幼稚園を核とした子育て支援事業を推進する。
(6)子育てに伴う経済的負担の軽減
幼稚園就園奨励事業の推進を図ることなどにより、幼稚園児の保護者の経済的負担の軽減を図る。
また、授業料等を含めた学生生活費の上昇などに対応して、育英奨学事業の充実を図るとともに、修学上の経済的負担の軽減等に資するため、私学助成の推進を図る。
乳児や多子世帯の保育料を軽減するとともに、共働きの中間所得層の負担軽減等の保育料負担の公平化を図る。
さらに、経済的負担の軽減の濁点から、税制上の措置や児童手当、年金等の社会保障制度等を含め子育てコストへの社会的支援の在り方について検討する。
(7)子育て支援のための基盤整備
・ 地域子育て支援センターの整備
子育て中の夫婦が身近に育児相談に出向き、保育サービスの情報提供、地域の子育てサークルへの参加などが可能となるよう、子育てネットワークの中心として保育所等に地域子育て支援センターを整備する。
A地方自治体における取組み
都道府県及び市町村において、国の方針に対応し、計画的な子育て支援策の推進を図るなど地域の特性に応じた施策を推進するための基盤整備を進める。

 

B保育サービスの今後の課題
保育サービスの今後の課題にはどのようなものがあるか、見てみよう。

 

(「平成8年版厚生白書」)
ア 多様で利用しやすい保育サービスの展開
保育サービスは多様な展開をみせている。特別保育対策として昭和40年代に乳児保育および障害児保育が開始されて以来、さまざまなメニューの特別保育対策が実施されてきている。しかし、これらの事業の実施率をみると、認可保育所(1994(平成6)年4月現在22,532か所)のうち、乳児保育を行っているのは公立19.2%、民営54.9%、延長保育を行っているのは公立2.8%、民営10.1%となって

 

 

 

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