日本財団 図書館


 

○地方自治体自体等の独自の課題
市民公益活動組織との関係における上記の課題の解決をはかるため以下の課題が考えられる。
(1)外郭団体も含めて既存業務のあり方や組織態様の見直しと改革をはかる。
(2)自治体行政の市民化をはかる。
(3)民間助成団体等や企業等との共同課題として以下のことを考える。
?@情報交換の機会を設ける。
?A自治体基金の活性化と活用のための相互協力を行う。
?B地域助成団体の創設・充実のための協力と支援を行う。
?C共同して新たな活動助成基金を設ける。
○国等の独自の課題
市民公益活動艦織との関係における上記の課題の解決をはかるため以下の課題が考えられる。
(1)市民型社会に向けての国家像の明確化をはかる。
(2)民間公益活動の基盤整備の係系化をはかる。
(3)民間公益活動基本法の制定の検討をすすめる。

 

(編注)同調査では、「市民公益活動」を「民間非営利活動の一部で、その中でも特に多くの市民の自主的な参加と支援によって行われる自立的な公益的活動」と定義している。
ボランティア団体等NPOに対する地方公共団体の関わりのあり方について、「地域づくりのための民間非営利活動に対する地方公共団体のかかわりの在り方に関する研究会」中間報告では次のように記されている。
(「地域づくりのための民間非営利活動に対する地方公共団体のかかわりの在り方に関する研究会」中間報告(概要))

 

○民間非営利団体と地方公共団体の関係
反間非営利団体を、単に行政補完的なものとして位置付け、過剰な介入を行うべきではないことはいうまでもなく、地方公共団体とのかかわりの在り方を検討するに当たっても、民間非営利団体を対等な主体として、パートナーシップの在り方という観点から光を当てていくことが重要である。
○民間非営利団体に対する地方公共団体の支援の在り方
反間非営利団体に対する資金的な助成は必要最小眼のものに限るべきであり、当該助成の手法や内容も、民間非営利団体の自立性を損なわないよう、慎重に検討されるべきである。
幅広く活気のある民間非営利団体に対して助成を行うため、公募方式や第三者機関を通じた間接助成の方式も考慮されるべきであり。今後、民間非営利団体の多様性に合わせて柔軟な対応が可能な基金や公社からの助成方式を整備していくことが重要となってくるものと考えられる。
○民間非営利活動の啓発
民間非営利活動の活性化を図るためには、行政情報の民間非営利団体への提供、民間非営利団体の活動情報の一般住民への提供という二系列の情報化戦略が必要である。
民間非営利団体と行政とが対等なパートナーシップのもとでの相互の情報交換を行うため、まず行政機関の中に総合的な窓口を設置することが望まれる。また、民間非営利固体が自らの活動基盤を強化するための「市民活動センター」などを自らの力で開設することができるよう、行政としても支援を行っていく必要がある。
○民間非営利団体に係る人材育成
今後の活動の鍵となるのは、マネージメントとコーディネーター役を務めることのできるリーダーとなるべき人物をいかに育成するかということであり、地方公共団体としては、リーダー養成の在り方について、今後民間非営利団体との意見交換を十分行っていく必要がある。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION