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も、6年において、15%にとどまっており、いずれに対しても、農業就業人口の高齢者比率が大きく上回っている。
以上のような高齢化の進行を反映して、農業就業人口の平均年齢は、2年に57.5歳であったのが、7年には60.2歳と初めて60歳台になった。
このようななかで、今後とも、高齢者が地域農業や農業経営内において、適切な役割分担によりその能力を発揮していくことが重要である。

 

図V−2他産業と比べた農業労働力の高齢化の進行状況

(就業人口に占める65歳以上の者の割合)

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資料1農林水産省「農林業センサス」(農業)、総務庁「労働力調介」(非農林業)
注 1)総農家べースである。
2)7年における非農林業全体及び非農林業で自営業界は、6年の数値である。
3)農業従業人口は、農業に主として従事した者をいう。

 

(3)穏やかな増加が続く若い担い手
(「平成7年度版農業白書」)

 

(緩やかな増加が続く若い担い手)
前節では、農業への従事度合いの違いによって、農業労働力の動向が異なる様相を示すことをみたが、次代を担う若い担い手の動向についても同様のことがいえる。そこで、まず農業に主として従事する若い担い手の動きをみると、長期にわたる減少傾向を脱し、少数ながらここ数年増加傾向で推移している。このうち、新規学卒就農者(農家子弟の新規学卒就業者のうち主に自営農業に従事した者)と39歳以下のUターン就農者(在宅、他出を問わず、他産業を離職し就農した者)の合計は、平成2年の4.3千人を底に、その後増加傾向にあり、6年には、6.3千人と5年よりわずかに減少したものの、2年の水準を大きく上回っている(表V−2)。
次に、非農家出身者の就農動向をみると、全国農業会議所と都道府県農業会議に設置されている新規就農ガイドセンター等への就農相談件数(延べ数)及び就農相談者数をみると、昭和62年度の開設以来、年々増加している。これらのすべてが若年層ではないが、6年度の相談者数は新規学卒就農者(2.1千人)を上回る2.5千人であった。また、新規就農ガイドセンターを通じて実際に就農した者の人数についても着実な増加がみられる。

 

 

 

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