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4)統一性の確保

 

職場研修の実効性を確保するためには、教育指導担当者によって指導内容にバラつきが生じないよう職場研修を実施するための統一的な基準を定める必要性がある。そのために、たとえば、職場研修を担当する全指導員の共通の理解のもとに統一した職場研修を実施できるよう「対象となる職員の能力段階(成長段階)に合わせて職場研修における教育指導のやり方を変えていく」という取り組みのステップを次の例のような形でマニュアルに盛り込むことが求められる。

 

 

【職場研修実施のステップの例】
[職員の能力(成長)段階]←[職場研修における指導のスタイル]
?@ 基礎的業務の遂行が全くおぼつかない←業務マニュアルに沿って教える
?A 基礎的業務は何とか遂行できるが、処理手順が不十分←・業務の処理を点検し監督する
←・実施状況をみて細かく指示を与える
?B 基礎的業務は自信を持って遂行でき、処理手順も十分←・業務の遂行過程を改善させる
←・大まかに指示して細部の判断は任せる
?C 基礎的業務の遂行はもちろん、状況の変化に応じて高度な対応ができる←・全面的に任せる
←・困ったら相談に乗るなどフォローする

 

5)マニュアルとしての使いやすさ

 

職場研修の実効性を高めるためには、現場の管理監督者、職場研修指導者等にとって使いやすいマニュアルであることも大切であり、実際のマニュアルづくりに当たっては次の「マニュアルづくり10箇条」に掲げられているような点にも留意していくことが効果的である。

 

 

 

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