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?@ 管理監督者の能力開発

 

職場研修では、係長が係員を指導するといったパターンが中心となっている現状にあるが、今後は、管理監督の職にある職員についても自己啓発にとどまらない能力開発を図ることが重要であり、上級管理職と下級管理職、下級管理職と監督者といった組み合わせも計画的に設定していくことが必要であろう。
また、職層別の職場研修で育成を図る能力については、管理監督者が下位の管理監督者層の職員に対して指導する内容は、部下職員の育成や職場の活性化など、主として職場全体に及ぶことで、下位の管理監督者層の職員個人の能力についてのことである割合は少ないものとみられる。
しかし、地方公共団体の職員一人ひとりが、その職務に積極的に取り組み、持てる能力を発揮して職務を的確に遂行していくためには、健康であること、仕事に必要な知識・技能(実務能力、政策形成能力等)を有していることに加え、精神面においてゆとり・力・強さを有していてどのような課題や状況に直面しても、そこからくるストレスをコントロールし、自ら士気を高め、積極的に取り組み、持てる能力を発揮することができるようになっていることが必要である。特に、職場の管理者として、組織目標の達成、職場の活性化、部下の育成という重責を担い、円滑な業務運営など仕事のマネジメントの中心となる管理監督者は必然的に強いストレスを受けることから、こうしたメンタルな部分の強さを一つの能力として管理監督者に身に付けさせることが必要であろう。

 

?A メンタル・タフネスの向上

 

今後、厳しさを増していく行財政環境の中で住民ニーズを踏まえながら新しい課題にも的確に対応していくことができるようにしていくためには、一般の職員一人ひとりにおいて、たとえ困難な課題に直面しても、プレッシャーやストレスをうまくコントロールし、自ら士気を高めて、職務に積極的に取り組んでいくことができるような意志力や行動力を身につけ向上させていくことが求められている。
このように、どのような課題や状況に直面しても、そこからくるストレスをコントロールし、自ら士気を高め、積極的に取り組み、持てる能力を発揮することができるようにしていく精神面におけるゆとり・力・強さのことをメンタル・タフネス(資料2・資料編

 

 

 

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