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3. 主要港の港湾事情

 

3−1 クライペダ港(写真1-12、13、14)

 

 同港は、クルシュ砂州に囲まれたクルシュ海(淡水)に面し、国内の海運を一手に引き受ける国内唯一の貿易港である。13世紀に開港し、ソビエト時代に、新たに漁業埠頭、商業埠頭、造船ヤードが建設され、現在、多目的な近代港として運営されている。取扱貨物について、輸出の77%、輸入の74%がロシアをはじめCIS諸国へのトランジットカーゴで、全取扱量の約80%が鉄道にて運搬されている。
 定期航路の寄港地は、キール(ドイツ)、ムクラン(ドイツ)、フレンズンスブルク(ドイツ)、アブス(スウェーデン)、フレデリシア(デンマーク)、キリングホルム(イギリス)、ロッテルダム(オランダ)、グディニア(ポーランド)である。
 港湾区域は10,166,000?(陸上;3,934,000千?、海上;6,232,000?)で、保管用地は1,572,000m2である。
 同港のマスタープランは、1993年、Sir William Halcrow & Partner Ltd.(Halcrow)とAntwerp Port Engineering &Consulting(APEC)によって策定された。これによると、同港を将来的に東西コリドール(クライペダ-カナウス-ヴィリニュス-ミシスク-キエフ)の交通需要に応えられる総合輸送基地にしようというもので、フェリー/R.R。ターミナル(970万USドル)、コンテナターミナル(1,950万USドル)、バルクターミナル(1,600万USドル)、港口部の改修(2,550万USドル)、圧送穀物施設(300万U。ドル)、鋼材用ガントリークレーン(250万USドル)、港内鉄道路線の改修(240万USドル)が提案されており、これらの建設費の総額は7,860万USドルと推算されている。
 さらに、クライペダ港湾庁は、同上マスタープランを盛り込んだ1994年から。2000年までの同港の基盤整備に関わる新設および改修プログラムを作成し、1994年6月24日に政府に承諾された。これによると、総コストは2億5千万US$で、プロジェクトが完遂

 

 

 

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