3−2道路交通量
プノンペン市の自動車保有台数は公表されたものがなく、正確には不明である。「プノンペン外部環状道路整備計画調査、平成8年3月」の報告書によれば自動車登録台帳を基に調べ、1992年末でバイク200,321台、小型車22,272台、大型車2,731台となっている。現時点ではさらに増加していると思われる。現地の状況では自動車のナンバープレートを付けていない未登録車が目に付き、さらに50cc以下のモーターバイクは登録の必要がないため、上記台数を大幅に上回っていると考えられる。
市内の交通量は世銀の調査(*2)「Urban Infrastructure Rehabilitation and Management Project」で95年11月に観測したデータがある。これらの結果を図3−4に示す。この図から明らかなように、モーターバイクの交通量が圧倒的に多く、構成比で70%−95%を占めている。トラックは午前6時から午後6時まで、市内の通行を禁止されているため、市内のトラック交通量は1,000台/日(構成比1%程度)と低い。
交通量の多いところはマーケットの近くのMonyvong通りで152,520台/日で、この内乗用車は43,200台/日(構成比28%)である。さらにPreah Norodom通りは41,100台/日で、この内26,500台/日(65%)が乗用車である。
Monyvong通りとMao Tse Toung通りの交差点では111,600台/日であり、ここはモーターバイクが多く94,800台/日で、85%の構成比を占めている。
ピーク時間帯は、朝6:30から8:00、夕方4:30から6:00となっている。
このように、市内交通量は圧倒的にモーターバイクで占められており、その中を乗用車が間を縫うように走っているのが実状である。さらにモーターバイクは100cc以下は免許証も必要ないため、交通ルールが徹底されておらず、このためさらに交通が錯綜している。