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第3節 研究の概要

1 グループウェアとは(第1章)

 ここでは、グループウェアの機能や構成要素を取りまとめ、グループウェアの有効性を考察するとともに、グループウェア誕生の背景や社会的動向について述べる。

1−1 グループウェアとは(第1章 第1節)

(1)グループウェアの定義

 一般的には「コンピュータネットワークの利用を前提とし、グループでの作業を支援するために作られたソフトウェア及びソフトウェアを含む仕組み」と言われており、近年は、ホワイトカラーの生産性向上のためのツールとして注目を集めている。
 基本的なシステム構成は、クライアント・サーバ・システムと同様であるが、電子メールや電子掲示板などの機能を利用して、コミュニケーションの円滑化や情報の共有化、事務作業の自動化を図ることができる。

(2)グループウェアの有効性

 グループウェアとは、非定型情報を取り扱うことができ、さらにその情報を共有化できることから、従来システム化が困難であった基幹系業務システムとOA業務システムの弱点を補うことが可能である。
 また、各職員が円滑にコミュニケーションできる環境や、部門内で生み出されるさまざまな情報を共有化できる環境を構築できることから、グループにおける煩雑な事務作業を軽減することが可能となる。その結果、限られた労力をより生産的な活動ヘパワーシフトさせることができる。

1−2 グループウェア利用の社会的動向(第1章 第2節)

(1)グループウェア誕生の背景
 1970年代後半、ワープロが市場に出回り始め、文書を電子化できるようになった。一方、大型汎用機の世界では、一部の地方公共団体において基幹系業務を立ち上げ始めたころであった。その後しばらくは、大型汎用機による基幹系業務の充実段階にあったため、パソコンは個人的な利用に留まっていた。
 しかし、バブル経済の崩壊によって、いわゆるダウンサイジングが提唱され、

 

 

 

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