まず、招待講演として、“Current Status of Nuclear Plant Life Extension Technology Development”(by: I. Suzuki and I. Satou)があり、日本において1985年から開始された「プラント寿命延長の為の技術開発」プロジェクトに関する概要について述べられた。特に、原子炉における中性子照射損傷による脆化の評価と熱処理による靭性の回復についての研究開発については方法論も含め詳細に報告された。続いて、原子力発電プラントにおける蒸気発生機の交換技術としての切断・接合技術の開発について(by K. Kamo et al.)、原子炉・核融合炉の補修溶接の為のタンデム電子ビーム溶接法について(by A. Kohyama et al.)、原子炉の補修溶接の基礎研究である照射されたオーステナイト鋼溶接部におけるスエリング(中性子損傷によるふくれ現象)について(by T. Sawai et al.)、また、具体的な補修溶接技術の検討として、高速実験炉「常陽」の使用済みラッパー管を用いた照射材料の再溶接性評価について(by K. Watanabe)の報告が行われた。後半では、原子炉の寿命延長に関る基礎技術の改善や評価手法についての報告として、2.25Cr鋼のボイラー・パイプの残存寿命評価とクリープ寿命評価について(by M. Nakashiro et al.)、水中溶接における残留応力の低減を実現したレーザー溶接法について(by Y. Sano et al.)