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イ 体系的な事業展開
事業に関しては、従来それぞれの施設において単独に企画、実施されてきたため、国立の施設全体としては、必ずしも体系的、効果的とは言えない面があった。
今後、事業によっては、各ブロック単位で実施するなど体系的に実施する体制を整えるとともに、事業テーマの選定、実施の手法・内容などについても、全国的な視点から検討していく必要がある。その際、国立オリンピック記念青少年総合センターが、指導的な役割を果たしていくことが重要である。

 

?A調査研究の充実
ア 調査研究の体系的実施
青少年教育施設における調査研究は、実施する事業の質の向上を図る上で極めて重要であり、国立青年の家・少年自然の家の重要な役割の一つである。
青少年教育施設における調査研究の特徴は、施設の宿泊、研修機能などを通じて実践的な調査研究ができることである。こうした調査研究についても、青年・少年、海型・山型などの別による体系化を図るとともに、国立オリンピック記念青少年総合センターや大学、あるいは他の施設や関係団体などとの共同研究を行っていく必要がある。また、調査研究の結果を公立施設に普及させるとともに、事業や運営などに適切に活かして行くことが大切である。

 

イ 教育効果の実証
調査研究のテーマの中で特に重要なものとしては、施設における教育効果の分析に関するものがあげられる。施設における体験活動や学校外活動の重要性について広く人々に理解を拡げていくためには、その効果について実証していくことが必要だからである。
学校教育においても、体験的な活動が重視されてきているが、学校教育における青少年教育施設の有効活用を図るためには、青少年教育施設を利用した活動や学習の教育効果を実証するとともに、学校教育の中で活用しやすいプログラムや教材の開発を行っていくことが必要である。また、教育委員会等と連携し、学校の協力を得ながら調査研究を行っていくなどの取り組みも重要である。

 

?B成果の適切な普及
ア 成果の普及を常に意識
先導的な事業や調査研究は、単にそれを行うことに意義があるのではなく、その成果を広く普及させていくことが重要である。成果の適切な普及なくしては、国立の施設としての役割を果しているとは言えない。常に、事業の実施と成果の普及をセットにして考えていくことが大切である。

 

 

 

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