
2. 学社融合を目指して
長期利用への対応『東金学寮セミナー』
千葉県立東金青年の家 所長 関亮
■はじめに
社会の構造的な変化から教育改革が推進され、今、子供の「生きる力」を育む教育が求められ、学校教育と杜会教育のより深い融合が求められている。
本県においても、長期ビジョン『2000年の千葉県』に基づき種々の教育施策が展開されており、生涯学習時代を迎えた青少年教育施設の在り方も検討された。
本所では、数年前から家庭の教育力の見直しという観点から、小学生を対象に地域のジュニアリーダーを活用し、生活訓練の事業「東金学寮セミナー」を実施している。まだまだ学社融合を目指した長期利用への対応といえるものではないが、事業のありのままを紹介する。
■東金学寮セミナーの概要
(1)事業の概要
本事業は、通常の学校生活を送り、教育課程外の時間を子供だけの異年齢の集団で共同生活することによって、自主自立の精神を養い、望ましい社会性・望ましい人間関係を育むことを目的とする。
期間は8泊9日間とし、この間の日常生活はジュニアリーダーの指導で行い、子供も親も双方一切の接触を絶ち、緊急の連絡は所員若しくは学校の職員をとおして行う。そして、子供は親のありがたさを、親は家庭教育の在り方を見直す機会とする。対象は原則として小学校4、5、6年生とする。
(2)事業の実施状況
?@事業実施までの経緯
平成3年度、千葉県の新総合5か年計画がスタート。各学校においても、学校週5日制等に伴い増加する自由時間の問題など家庭の教育力に関する問題が論ぜられていた。本所においても、学校週5日制に対応した事業を検討しており地域や子供の生活実態から価値ある事業ではないかと考え、平成4年度から本事業を実施した。

?A事業の運営
ア 計画と準備
・指導室で企画・立案
・ジュニアリーダースクラブへ協力依頼
・関係機関等への趣旨説明
・希望校の募集、実施校の決定
・当該学校及び保護者への趣旨説明
・学寮生の募集・決定
・ジュニアリーダー事前打合せと指導
・実施にあたっての学寮生保護者説明
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