
図1−11 頤部学上法

ハ頭部後屈法
自分の片方の掌を傷病者の額に、もう一方の掌を後頭部に近いうなじに当て、頭を後ろに反らせることによって、気道を開放する方法である。
うなじに当てた手に力を加えて過ぎて頸椎の過伸展をしてはならない。頸椎損傷の疑いがある場合には行わない。
図1−12 頭部後屈折法

2 人工呼吸
呼吸が停止した(又は、呼吸が弱い)傷病者の呼吸を回復させるためには、口対口(又は口対口臭或いはマスク使用)人工呼吸法で確実に自分の息を吹き込まなければならない。
なお、酸素吸入器等を使用しての酸素吸入は、傷病者が自力呼吸していても生体が必要とする酸素量が得られないような状態(例えば、大出血、ショックCO中毒、酸素欠乏等)にある場合に、傷病者の口・鼻の付近に多量の酸素を置き、傷病者自身の吸気によって酸素を取り入れるものであり、呼吸の停止した者に対して酸素を供給できるものでなく、人工呼吸の役割を果たせるものではない。
口対口人工呼吸法の要領は次のとおりである。
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