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る。過去の運用で記録した映像を大型のモニタに映し、シーステート4での着揚収もできることを強調していた。また、コンポーネントを扱うメーカーでは、音響トランスデューサを製造するITC社や姿勢計測器などを製造するシーテック社が、さまざまな製品の展示やオシロスコープなどの計測器を持ち込んで、製品紹介を行っていた。

 

2.3 テクニカルセッション

テクニカルセッションは2日目の午後から始まり、8から9の会場で行われ、それぞれの会場では異なるテーマで発表が行われた。また、会場ごとのテーマは1日のなかでも発表件数に応じて入れ替わり、期間中に延べ60の幅広いテーマについて15ヶ国から約300件の発表があった。AUVに関するテーマでは、運動制御についてスライディングモード制御など、比較的新しい制御理論による取り組みが見られたがシミュレーションによる検討にとどまっており、会場から実験方法に対する質問が寄せられていた(Ref.:Slid−ing Mode Control of an AUV in the Diving and Steering Planes,L.F.R.Rodrigues)。また、地味なテーマであるが、AUVの機構部品の信頼性について、英国のAutosubプロジェクトに参加した研究者から報告が行われた。AUVは長時間にわたり独力で航行できる能力を要求されるので、このような研究も必要不可欠である。ここでは、ベアリングやフィンアクチュエターなどの機構部品について、信頼性を同上できる設計手法について実験結果をもとに指針を示した点が興味深かった(Rer:Devlopment of Reliable Sub Sys−tem for Autosub,P.Stevenson)。
テクニカルセッションで発表されたテーマが多岐にわたるので、幅広い分野の発表を紹介するため発表された論文の要旨を付録に掲載する。

 

2.4 海洋調査船

会場のブロワードコンベンションセンター前の岸壁には、USNS SUMNERとUSNS R/VAthenaが係留され一般見学者を受け入れていた。写真5のSUMNERは海軍所有の調査船で、運用はCi−vilianのNavalOceanographic Officeが行っている。図1(a)はSUMNERの概要を示す。これによると船級はT−AGS60クラスで、全長329フィート(約100メートル)、満載時の排水量5,000LT(英トン、5,080トン)とある。

 

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写真5 T−AGS60クラスの調査船SUMNER

 

 

 

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