船員の職業病

平成七年五月四日放送

東京船員保険病院副院長

大谷麗二

船員さんの中には「胃が気になる」という方は実にたくさんいらっしゃいます。

そして、胃潰瘍や十二指腸潰瘍の患者さんも、後を絶ちません。

またアルコールによる肝障害も多くみられ、昔から「酒は百薬の長」といわれてはいますが、むしろ「酒に功罪あり」と考えた方がよろしいでしょう。

このような疾病の他に船員さんの中には腰痛で悩んでいる方も多いようです。

これらの病気は必ずしも職業病とはいえないかも知れませんが、日頃から船員の方に多いこれらの疾病についてお話を致しましょう。

まず、胃滑瘍と十二指腸潰瘍についてお話しします。

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