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蓮見圭一専務理事に聞くこれからの全空連のゆくえ

魅力ある空手づくりを

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大人から子供までが楽しめる生涯空手に

 

−新年、明けましておめでとうございます。
蓮見 おめでとうございます。
−昨年の9月に当時の専務理事だった真野高一現副会長に代わって専務理事に就任されましたが感想をお願いします。
蓮見 はい。私で専務理事は5代目になります。私は空手道連盟を日本だけではなく世界から見ての名城にしたいと考えます。歴代の専務理事の先生方がその基盤を築きあげてくれました。しかし、その名城だっていつかは風化してきます。今はその建て直しをする時期だと思うんです。そこで私が何をやりたいかというと生涯スポーツが盛んに言われている今、『生涯空手』なんですよ。空手はもともと沖縄から伝わって道場を中心に行われていました。そこから大学、高校と普及され、今では、中学生もやっています。生涯スポーツは子供からやらないと生涯ではありません。最近は、学校でクラブ活動をしないという風潮になってきている。今までの子供がそう育ってきたように学校の放課後はクラブ活動をするべきですよ。もししないというなら我々が受け持つ必要があると思います。そのためには制度の見直しが必要になります。やっぱり魅力のある空手にする必要があるんです。
−魅力のある空手というと?
蓮見 最近、空手に魅力がなくなってきていように思われます。例えばある高校の空手部に入った。練習が厳しすぎて何の魅力もない、そしてやめる。これじゃ駄目ですよ。こういうのがなければ空手人口は増えるはずなんです。練習の中で、「今はできないけれど、将来できるんだ」という夢のある指導をすべきです。競技において言うと、誰が見ても分かるような親しみのあるルールにすることが大切ですね。

 

生涯を通じて練習する証のための称号制度も……

 

蓮見 全空連の寄付行為第4条に『この法人は、空手道の修行を通じて国民の健全なる精神と身体を練成することを目的とする』とあります。そのために生涯スポーツとして空手を教える。そこで体を鍛える。練習の成果を試すために大会がある。大会をやってその大会を見た人が「自分もやりたい」と思えばそれが普及につながります。立派な試合をするためには審判員を養成しなくてはならない。それと同時にルールも検討しなくてはいけません
−生涯スポーツというと現役を退いた人たちも、ということになりますね。
蓮見 はい。選手生活から遠ざかった人もいます。それでも尚且つ生涯を通じて練習するための証として『段位』があります。『段位制度の確

 

 

 

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