日本財団 図書館


 

チャンピオン対談

国分利人VS米田由公子

男子組手優勝 女子組手優勝

 

第24回全日本大会組手で優勝に輝いたマッチョマン・国分と、ナニワ女・米田の爆笑卜一クが実現した!マシンガントークの米田に少々押され気味の国分。しかし、妙に息の合う2人にお互いの趣味から、自分にとって全日本大会とは何か?まで、ズバリ聞いてみた。

 

か、空手界のタワラちゃん!?
−全日本選手権大会の優勝おめでとうございます。まずはざっとあの大会を振り返って欲しいんですが。
国分 この大会に向けてウエイトトレーニングを少なめにしてスピードアップなどの練習をしていたので、体重が軽くなった分、速さも増していたと思います。全日本大会は日本を代表するような選手がたくさん出場しているので、こればかりはやってみないとわからないと思いました。大会前に右肩と左足の付け根を傷めていたのですが、落ちついた気持ちで臨めたのが良かったと思います。
米田 私、去年の全日本で優勝してるんですけど、2連覇という気持ちはまったくありませんでした。今年最後の大会だから自分の組手をして勝てば良し、負けたら負けたでそれも良しと考えていました。試合前はメチヤメチャ緊張してたんですが、2回戦(対菱谷梨江)と3回戦(三谷理絵)で日本大学の後輩と当たったんですね。で、後輩には絶対負けたくないじゃないですか。先輩だからといって中途半端に受けてやろうという気持ちになってたらこっちがやられてしまうし、相手にも失礼でしょ?だから自分から思い切りやってまえと思ってズドドドドと行ってしまいました。それで緊張が解けて後半にはその気持ちが本物に変わってったみたいです、はい。
−米田さんは4回戦で鍋城泉選手と対戦しましたが、鍋城選手には日本テレビのニュース番組が取材に来てましたね。『空手界のヤワラちゃん』というテーマで。
米田 あ、あのカメラは鍋城さんの取材だったんですか。私も大阪の道場では『空手界のタワラちゃん』と呼ばれてますよ。
国分 か、空手界のタワラちゃん!?あつはっはっは。似あってるよ。
米田 そう。なんかドスコーイ、ドスコイって感じでしよ。
−いいですねぇ、空手界のクワラちゃん。流行らせましょう。ところで、おふたりが初めて顔を合わせたのは、やはりナショナルチームの強化合宿ですか?
国分 はい。4年前に僕が初めてナショナルチームに入った時には、もうタワラちゃん(笑)はナショナルチーム入りをしてましたね。流派の全国大会で優勝していたことを知っていたので、最初は僕より先輩だと思っていたんですよ。だから敬語を使って話しかけていたんですが僕と同期の椎名志津男くんなんかには先輩に対する態度で接してる。だからどうやら僕よりも随分と年下みたいだぞということがわかってきたんですね。
米田 そうそう。私は国分先輩が椎名先輩と同期だということは知っていたんですが、敬語で話しかけられるとついつい「おう、おう」って自分が先輩みたいな態度になってしまってたんです(笑)。
−その時、米田さんはいくつだったんですか?
米田 18歳です。ちょうど日大に入ったばかりでした。
国分 僕は最初、彼女は自衛隊にいて、その年に日大の大学院に入ったと思ったんですよ。なぜかわからないんですが、絶対に自衛隊の人だと思ってたんです。
米田 私が初めて国分先輩を見たのは流派の世界大会だったんですけど、すごい筋肉隆々だなあと思いました。だからナショナルチームに来られたときには「あ、筋肉マンが入ってきた」と思いました(笑)。ほんとは大先輩なんですが、とっつきやすいせいもあって、いつもふざけて接してしまうんですよ。でも国分先輩はふざけて返してくれるんで、私いつもキャンキャン言ってるんです。
国分 たまに怒りたくなる時もあるんですけどね(笑)。
米田 そういうヤバイ気配を感じた時は「お尻ペンペン」って自分のお尻を叩いてピューって逃げちゃうんです(笑)。
国分 ヨネだからできることだよなあ。他の女子選手は真似できないよ、絶対。

011-1.gif

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION