日本財団 図書館


 

5・5 対策効果

ここでは、北線の利用に影響を及ぼすと考えられる地域間について、現在の交通機関別の輸送状況を把握・分析し、新スプリンターの時間短縮を行った場合の旅客需要を想定する。さらに、収入の増加に伴う対策効果を把握する。
5・5・1 現在の状況
(1)地域間の輸送状況
北線に関する代表的な地域間流動としてバンコク〜チェンマイ、バンコク〜ピサヌロク間を対象に、現在の交通機関別の輸送状況を(表5・5−1)及び(表5・5−2)に整理した。
1)バンコク〜チェンマイ
1995年における交通機関別の輸送人員をみると、鉄道はバス(乗用車利用を含む)の約1/4、また航空の約1/2〜1/3となっている。鉄道のシェアが低いのは、所要時間、運賃・料金、本数等のサービスレベルが他の交通機関に比べて低いことによるものと考えられる(航空との運賃・料金差は除く)。
2)バンコク〜ピサヌロク
距離が400?q弱であることから、航空のシェアは低い。しかし、バス(乗用車利用を含む)のシェアは全体の約9割を占めており、鉄道のシェアは約7%にすぎない。これは、鉄道とバスで所要時間や本数に大差がないので、運賃・料金差に起因しているものと考えられる。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION