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時間短縮は利用の増と輸送効率の両面から効果が大きい。遠距離客の時間短縮と通勤輸送の整備を軸として、小支出によって輸送力を高度に活用できるような線区サービスを、提供してゆくことが期待される。
今後に一段の輸送貢献が求められている鉄道にとって、その役割の明確化が必要であり、これら施策の検討は基本となる。適切な体制を整備して検討を進め、経営効果のあがる実施、推進のなされることが期待される。

 

5・3 実施の時期

急速に発展する当面のタイ国において、基幹となる鉄道輸送に関し、早期の整備、改善が期待されている。国鉄北線における格段の時間短縮も、早期の実現が求められるところである。
車両の走行開始までの課程、軌道強化工事の進展、走行速度の段階的な向上による安定輸送など、種々の事柄が行程に関係する。
次のように諸業務の間の関係を検討しつつ、線区の輸送改善が効果的に行われるよう、適切な行程で進めていく必要がある。
(1)車両の走行開始
?@ 国鉄の輸送改善と経営施策の検討が種々行われる中で、北線の時間短縮、輸送改善についての、より具体的な調査、計画
?A 車両の計画、設計、製作
?B 踏切、信号、駅等、必要な設備改良の計画、実施
?C 軌道強化工事の施工
(2)軌道強化工事
既に進められている軌道強化工事の進展、完成時期との関連をとらえつつ、車両走行開始の時期を検討していく必要がある。当面における軌道強化工事の目標は、次のようになっており、計画に沿った推進が期待される。
?@ ロッブリ〜ピサヌローク
第7次5ヵ年計画として進行中1999年目途
?A ピサヌローク〜チェンマイ
第8次5ヵ年計画として要求中2001年目途
(3)段階的な時間短縮

 

 

 

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