4・4 線区の輸送に適合させる対策
昼間特急の高速走行に直接必要な上記の諸対策と併せて、新しい昼間特急列車が、北線全体の輸送業務と調和して運行され、時間短縮の効果を着実に上げてゆく対策も必要となる。 すなわち、段階的な速度向上により、昼間特急自体の運行を安定したものとする一方、北線全般の列車遅延を低減し、現状よりもいま一段と安定した輸送に近づける。 4・4・1 段階的な速度向上 大幅な時間短縮を期しての格段の速度向上であり、次のような点から段階的に速度向上を進めることとする。 (1)着実な走行安定の実現 期待する高速走行が基本的には可能としても、列車の新しい速度領域への移行に当たっては、走行の安定や安全に関する物理的な確認を行ってゆく。 速度の段階毎に状況を把握し、些少の事柄であっても調整と改善をしたうえ、着実に安定した営業走行を実現する。 (2)運転等の輸送業務の習熟 現行の最高速度とかなりの開きがあるため、列車運転など速度感覚の伴う各種の作業及びそれらの取り扱いルールに関し、段階的な移行が必要となる。 (3)沿線関係者等への適応 列車接近速度が変わることに関しては、設備の補足と沿線関係者への注意喚起等によって理解を求めるとして、ある程度の段階移行をもって、適応を期待する必要がある。 4・4・2 線区輸送の安定化 北線全体の輸送の遅れや乱れは、新しい昼間特急の時間短縮の効果を阻害することとなる。これらを一段と低減して、昼間特急のサービスの安定を期するとともに、北線全体としての輸送内容の向上にも役立ててゆく。 (1)列車遅延の状況 先に述べたとおり(3・2・4)、列車遅延時分の集計はないが、大略20
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