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(2)日本の在来線の高速車両
日本における狭軌(在来線)での試験最高速度は、電車では1985年に381系によって記録された179.5km/h、またディーゼルカーでは1988年に183系によって記録された153.5km/hである。営業運転では主要幹線の多くが最高速度130km/hで連転しており、表定速度も100km/hを超えている。
日本においては連輸省令により制動停止距離が600m以内と定められており、この制約から運転上の最高速度は現在130km/hが限度である。しかしながら、車両性能上は現在の技術でも200km/h程度は可能と見られ、現在(財)鉄道総合技術研究所を中心に250km/h運転の研究が進められている。
高速車両は従来、電車の独壇場であったが、近年高十生能エンジンや高速台雌の開発、車両軽量化等により、電車に匹敵する性能を持ったディーゼルカーが登場し、非電化区間に威力を発揮している。(図4・2−1)に日本の代表的な高性能ディーゼルカーを、また(表4・2−2)に主要諸元を紹介する。
これらの高性能ディーゼルカーは最高速度130km/h,25%。勾配の均衡速度95km/h以上の動力性能を持ち、合わせて振り子システムの採用により、急曲線の通過速度は従来より20〜30km/hも向上し、大幅な間短縮を達成している。

 

4・2・2 車両の高速化技術
(1)動力方式
時間短縮を図るには、列車の最高速度、曲線通過速度、分岐器通過速度、加減速度等の向上が必要である。
列車の動力方式としては機関車牽引による動力集中方式と、電車、ディーゼルカーによる動力分散方式があり、それぞれ特徴を持つ。使用する路線の状況、経済性、メンテナンス等を総合的に考慮して選択すべきである。
(2)車両軽量化
車両の動力性能は「出力/重量」で決まる。車両の軽量化は出力増強と同じ効果があり、エネルギー消費を抑える。また車両軽量化は軸重低減により軌道

 

 

 

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