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コートジボアールとわが国との経済関係は、貿易上の関係が圧倒的であり、投資や援助は未だ少ない。
貿易関係をみると、わが国の対コートジボアール輸入は、ココアバター、綿花、コーヒーの3品目が主流で、輸入全体の53%以上(1993年)を占めている。
コートジボアールは、ココア豆の生産国として世界一を誇っているが、わが国のココア豆輸入は従来から、隣国のガーナに依存している。
しかし、近年ガーナの国情不安のため、コートジボアールからのココア豆輸入が増加する傾向にある。
一方、わが国の対コートジボアール輸出は、重化学工業品が全体の約60%(1993年)を占め、同国におけるわが国の工業製品の評価は高いが、市況の冷え込みが厳しく、縮小傾向を示している。
 

日本との貿易額の推移   (単位:百万米ドル)

日本の輸出

日本の輸入

バランス

1991

1992

1993

67

84

55

20

16

19

47

68

36

 
両国間の貿易は、日本側の大幅な出超が続いている。
コートジボアール側は、日本向け輸出産品の種類が少ない。また、日本まで遠隔輸送の点でも国際競争力が落ちるなどの理由で、対日輸出促進を行っていない。一方対欧米輸出促進が活発である。
貿易上のインバランスに対するコートジボアール側の不満の声は高く、それだけに日本に対して欧米なみの経済援助および投資に対する期待も強い。
 

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