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1992年末現在の登録失業者数は、114,880人に達している。
既に述べた通り、コートジボアールの基幹産業は農業であり、この部門に従事する人口は全人口の約65%を占め、GDPの約3分の1、輸出の約4分の3を占めている。
主要産品のコーヒー、ココアなどで国家経済を支えているが、近年における国際価格の下落などもあり、また更に国内における輸出向け森林資源の枯渇、石油開発計画の挫折などにより、国内経済の悪化、貿易収支黒字幅の縮小をもたらし、莫大な対外債務の支払い停止や、国家財政の大幅緊縮を余儀なくされている。
これら重要産品の国際価格の回復を図るため、コートジボアールは世界市場向け出荷量の大幅削減に努力したが、これらの生産諸国が、これに反し、市場シェアの拡大策を講じたため、ジボアール政府は所期の成果を収めることができなかった。
1993年の末頃、ダニエル・カブラン・ダンカン(Daniel Kablan Duncan)新政権は、ウアタラ(Ouatara)前政権創案の経済改革の継続を公約し、新借款の供与を得るためIMFおよび世銀との折衝を再開した。
1994年1月のCFAフラン切り下げ後、政府は輸出促進、物価安定税収増大、歳出削減などのため、諸政策を打ち出し、経済の安定化に一層の努力を払っている。
現在、コートジボアールは、西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)、西アフリカ・フラン圏機構(WAOFZ)、国際ココア機構(ICCO)、国際コーヒー機構(ICFO)などのほか、多数の国際協力機構の加盟国であり、アフリカ大陸の中では政治的・経済的に最も安定した国のひとつと看做されている。
(2)船舶事情
(A)保有状況
1994年12月末現在におけるコートジボアールの保有船腹量は、100G/T以上の鋼造船が50隻、合計61,501G/Tであり、これを船種別にみると、次の通りである。
 

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