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助を受けている。
EEC諸国とも密接な関係にあり、EEC欧州開発基金を通じて経済援助を受けている。
米国とは、1967年の中東紛争の際、アラブ連合が米国の軍事介入を理由に外国関係を断絶したのに追従して、モーリタニアも同じ理由で対米関係を断絶したが、その後両国間に和解がすすみ、1969年12月に外交関係は再開された。
モーリタニアは、国民の大半がアラビア語を話すモール人であり、政府の積極的なアラブ化政策(アラビア語の公用語化、アラビア語教育の義務化)に伴い、アラブ諸国との関係が一段と緊密化しつつある。なかでも、エジプト及びアルジェリアとの関係が密接である。
わが国は、1960年11月29日モーリタニアの独立を承認し、63年2月から在セネガル大使をして同国を兼任させている。
モーリタニアは、わが国とは地理的にも遠く、また歴史的関係もなかったので、同国の日本に対する認識は殆どなかったが、モーリタニア沖が、えび、いか、たこ等の好漁場であることから、わが国のトロール漁業が進出し、70年に同国政府との間で民間漁業協定を結んで、同国領海内における操業を確保するに至り、さらには又、同国唯一の漁港都市ヌアディブに冷蔵会社を設立して多数のモーリタニア労働者を雇用していることから、次第にわが国に対する認識度が高まりつつある。
また、わが国はモーリタニアから大量の鉄鉱石を輸入しているほか、同国北部地方のウラン採鉱にわが国の企業が参加するなどしているが、現在のところモーリタニアの対日関心は一部政府関係者のほかは、未だ極めて低調である。
今後、同国の経済開発計画に伴うわが国企業の進出により、対日認識の向上と交流の増進が期待される。
 

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