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ポルトガルは貿易で生じた膨大な赤字を観光収入と移民送金、中・長期資本収支および対外借入れで補うという構造になっているが、近年観光収入(89年20.1億ドル)が横這い、移民送金(同33.8億ドル)が減少する状況にある一方、対外債務(90年10月時点で195億ドル)の利子支払い圧力が高まり、債務返済のために更に借款を行なうという悪循環に悩まされている。
外貨準備高は、89年の151.4億ドルから90年には196億ドルと、44.6億ドルの増加があり、90年における対外債務残高とほぼ等しい額となっている。
雇用面では、失業率は88年の6.7%から89年は5.1%、90年は4.5%へと低下しているが、他方で、インフレ(90年の上昇率13.1%)と貿易収支の一層の悪化が懸念されている。
 
(2)船舶事情
(A) 保有状況
1990年12月末現在におけるポルトガルの保有船腹量は、100G/T以上の鋼造船が329隻、合計853,767G/T(1,322,203DWT)であり、これを船種別にみると次の通りである。
 
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