しかし、現在は特に深いつながりはない。

同国は現在、バルセロナオリンピックを間じかに控え国中がわきかえっており、公共投資は活発で大幅な経済成長を遂げている。さらに、本年はコロンブスのアメリカ大陸発見から500年目にあたり、これを記念してコロンブス500年祭がスペインで開催されるが、わが国もこれに参加し、コロンブスの旗艦である木造帆船「サンタマリア号」の復元船をバルセロナ市のビュデス造船所で建造したが、当会の寺岡造船?・寺岡社長が同船の建造監督を引受け、見事完成させる等、日本とスペインの国際協力に貢献された。

スペイン造船業の年間受注量は約51万総トンで、これは西独・デンマークに次ぐ3番目の実績で、西欧屈指の造船国である。わが国にとっては欧州市場における強力な競争相手国であることからして、輸出船の市場としては全く期待できず、むしろ同国の動向に留意していく必要があろう。