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などの分野で活路を見出している。
また、かって活発であった英国連邦を結ぶ航路は衰退し、EC加入に伴う他の加盟国の貨物輸送が、3国間貿易における主要部分を占めるようになった。
海運会社の多くは、不定期船の低迷の影響を大きく受け赤字経営に陥っており、大規模な設備投資や事業拡張が可能なのは、海運業以外の分野で多角的に事業を行い、そこから上がる利益を海運業に回すことのできるものに限られている。
英国最大の海運グループP&Oは、不動産業、建設業などに進出し、海運部門からの利益はグループ全体の20%前後と報告されている。P&Oに次ぐ大手のひとつであるCunard社は現在、他に不動産業、建設業、エンジニアリング業、造船業などを営むTrafalgar Houseグループの1部門となっている。
これらP&O及びCunardは今後も更に、他の海運会社の買収に興味を示すことが予想される一方で、海運市場から撤退する小規模海運会社が相次いでいる。
英国政府は、海運業に対する助成を削減し、自由競争の促進に力を入れているのに反し、英国海運業界では、大手海運グループによる市場の独占化が進んでいる。
現在、英国の主な海運会社とその保有船舶は、次の通りである。
1.Anchor Line Ltd.
(所在地)
ll John's Place, Lejth, Edinburgh
(保右船舶)
LPGタンカー 7隻(28,304G/T)
LNG/LPGタンカー 2隻(3,583G/T)
合 計 9隻(3,887G/T)
 
2.Andreadis(U.K.)Ltd.
(所在地)
52 Lime Street, London, EC3M 7BY
(保有船舶)
バルク・キャリア 4隻(90,778G/T)
 
3.Angelakos Ltd.
(所在地)
3rd Floor, Citybank House, 16-22 Baltic Street, London, EclY 0XA
(保有船舶)
バルク・キャリア 3隻(92,668G/T)
 
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