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貿易関係では、ベルギーは人口密度が極めて高く、天然資源も石炭以外には余り恵まれていないので必然的に加工貿易によって、その活路を見出しておりベルギー経済の貿易依存度は極めて高い。
90年のベルギー(ルクセンブルグを合む)の対外貿易は、輸出が89年とほぼ同額の3兆9,429億BF、輸入は3.0%増の4兆20億BFとなり、この結果、貿易収支は89年の592憶BFの黒字から一転して591億BFの赤字となった。
輸出の伸び悩みの主因は、EC各国の景気後退とベルギー・フラン(BF)高による輸出競争力の低下である。
 

貿易総額の推移

 

 
主要貿易相手地域は、従来と変らず、輸出入のそれぞれ4分の3をEC(欧州共同体)諸国が占め、EFTA(欧州自由貿易連合)および旧ソ連・東欧を含めた欧州全体との貿易額は、ベルギー(ルクセンブルグを合む)の輸出入の80%を超えている。
90年には、EC向け輸出は前年比2.1%増にとどまったが、ドイツ向け輸出が統一による復興需要から輸送機械を中心に前年比12.3%増と大幅に伸び、ドイツはフランスを抜いてベルギーの最大貿易相手国となった。
対日貿易(90年)は、輸出の1.3%(貿易相手国中第11位、89年第12位)、輸入の2.1%(同第8位、89第7位)を占めているに過ぎない。
 

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