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まぐろ漁業は、まき網漁船、引きなわ漁船、はえなわ漁船などによって行われているが、まき網によるマグロ遠洋漁業が比較的好調な発展をみせている。
フランスのまぐろ漁業は欧州漁場とアフリカ漁場操業の2つの形態に大別される。
欧州漁場はフランス近海の大西洋で7〜10月の期間が漁期であり、アフリカ漁場は7〜12月が最盛期である。
いわし漁業もまき網漁船によって行われているが、地中海と大西洋沿岸で操業している。基地は、サンジャンドール、ラジェーブル、ドローニュなどであるが、サンジャンドールは特にイワシ冷凍漁船の重要な基地になっている。
その他、多数の小型漁船による引きなわ漁業、はえなわ漁業、網漁業や旧式なトロール船による中規模もしくは大規模漁業が行われている。
魚介類の加工は缶詰、瓶詰、塩漬、日乾し、燻製、冷凍、魚粉などであるが水産物貿易では輸出は数量・金額ともに比較的小さく、輸入が輸出を大幅に上回っており特に鮮魚、冷凍魚、甲殻類(エビなど)の輸入が近年増大傾向にありフランスは水産物の輸入国といえる。
 
(B)漁船保有状況
フランスの保有漁船総数は、帆船、発動機船などを含めて、大小合計約13,500隻(約23万G/T)といわれている。
船型別にみると、隻数では長さ12m未満が82%、12〜24mが16%であり長さ24m未満の漁船が全体の98%を占めている。
大型漁船の隻数が横這いないしは減少傾向にあるのに対し、高性能な高馬力エンジン搭載の20〜24m級漁船の隻数増加が近年特に著しい。
トン数ベースでは、100G/T以上の鋼造漁船(漁工船1隻、3,393G/Tを含む)が91年末現在は409隻(142,827G/T)に達している。
 
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