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貿易関係では、フランスはEC諸国の一員として輸出入ともにEC域内の比重が高く、約60%に達している。また、入超傾向が続いており78年に黒字を記録して以来、貿易バランスは引き続き赤字を示している。
問題は、国際競争力の低下(特に工業製品の先進諸国との貿易で)、エネルギー資源の対外依存度が高いことなどであり、このため、政府は貿易生産では、産業政策の見直しによる企業の強化、手統きの簡素化などによる輸出の促進、省エネルギー、代替エネルギーの開発によるエネルギー輸入の縮小などによって、貿易バランスの改善、黒字の定着に重点を置いている。
90年におけるフランスの貿易は、輸出が1兆1,762億フラン(前年比5.2%増)、輸入が6.4%増の1兆2,265億フラン(いずれもFOBベース)で貿易収支は503億フランの赤字となった。
相手国別の貿易収支では、統一によるドイツの内需が拡大したことにより対独輸出が大幅に増加したことが特筆される。
 

貿易額の推移

 

 
主要輸出先では、90年にはドイツ(旧西独)が363.3億ドル(全体の16.8%)を占め、次いでイタリアが238.3憶ドル(同11.0%)、ベルギーが196.2億ドル(同9.1%)の順位で上位を占め、主要輸入先でもドイツ(旧西独)が439.7憶ドル(全体
 

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