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(5)漁業事情

  (A)漁業の実態

 中国は、延長1万km以上にわたる長い海岸線と多数の港湾があり、また国内には大小多数の河川と湖沼に恵まれているので、古くから淡水、沿岸、近海の漁業が発達している。
 漁港は旅大、青島、芝罘、上海が特にすぐれ、4大漁港といわれている。
 主要漁場は、渤海、黄海、東支那海、南支那海などであり、特に舟山列島付近が好漁場として知られている。
 また、淡水漁業も盛んで、華中地区の洞庭湖、 陽湖、華東地区の太湖などを初め、大小多数の湖沼、水路などを利用して淡水養魚と稚魚を養殖している。
 海水魚は、渤海、黄海、東支那海、南支那海などで、たら、かっお、たい、ぐち等が多く漁獲されている。
 また、えび、かに、貝類などの養殖も盛んに行われている。水産資源の豊富な中国は、水産物が主要輸出品の一つとなっている。
 漁獲量は、85年705万トンが88年には1,000万トンを超え、89年1,122万トン、90年1,210万トンと、急速な伸びを示している。
 年間漁獲量をみると、92年では海洋漁業が約55%、内水漁業が約45%を占めている。

 

 

 

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