日本財団 図書館


 

 

006-1.gif

 ロシアは世界最大の森林資源国であり、森林面積は全国土面積の37%近くを占め、森林資源は約800億m2にのぼるといわれている。
 全森林面積の約93%がロシア共和国にあり、同共和国の北部地方、シベリア、極東、ウラル地方などは森林宝庫として有名である。
 ロシア西北地区、ウラル地区およびシベリア地区の搬出木材は、ロシア欧州地域、ウラル、シベリア地方などの木材加工業の需要に、また西欧、旧コメコン諸国などへの輸出に向けられている。
 極東の搬出木材は、同地方の内需と日本向け輸出にあてられている。しかし、極東における森林資源開発は、労働力不足、開発用資金、機械設備、輸送手段などの不足、港湾施設の不備、自然条件上の制約などの諸要因により、順調には進んでいない。
 工業部門(鉱業、製造業、建設業、電力業を含む)は、1990年にはGNPの54.9%を占め、同年における全労働力の30.9%がこの部門に従事している。
 工業部門の生産高は、1991年には8.0%減少し、92年には更に16.1%の減少となっている。
 旧ソ連の主要工業地帯は、モスクワおよびセント・ピータースブルグ(旧レニングラード)を中心とする工業地帯、ドンバスの石炭と鉄鉱に基礎を置くドンバスエ業地帯、ウラルの鉄鉱その他の鉱産物に基礎を置くウラル工業地帯、クズバスの石炭と鉄鉱に基礎を置くクズバス工業地帯、バクー油田地帯、ボルガ河とウラル山脈の間を中心とする“第2バクー油田地帯”などである。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION