日本財団 図書館


 (8℃)であり、年間降水量は375mmである。

 3. 森林地帯

 サンチアゴからフエルト・モンド周辺までの中部地方は温帯で、気候は温和である。

 4. 寒冷地帯

 プエルト・モント以南の南部地方は寒冷で、草原地帯を成している。
 パタゴニア地方と南端部の運河地帯は、一年中降雨がある。

 世界銀行(世銀)の推定によると、1992年におけるチリの国民総生産(GNP)は、1990〜92年の平均価格で測定すると、370億6,400万米ドルであり、国民一人当り2,730ドルに相当する。
 1985〜92年の期間に、実質GNPは平均年率6.1%の割合で成長したものと推定される。この期間に、人口は年平均1.7%の割合で増加している。
 チリの国内総生産(GDP)は、1980〜91年の期間に年平均3.6%の割合で増加した。
 農業部門(牧・林・漁業を含む)は、1992年にはGDPの8.3%を寄与し、就業労働力の約18.0%がこの部門に従事している。
 チリは、かつては小麦輸出国であったが、現在では小麦・肉類などは内需を賄いきれず、輸入に依存している。
 これは、耕地(413万ヘクタール)および牧草地(1,360万ヘクタール)が十分に利用されていないうえ、農業技術が遅れており、土地生産性も低いからである。
 このように農牧業が停滞している要因は、大土地所有制と農牧業政策によるものといわれている。
 主要農産物は、小麦、とうもろこし、ポテト、砂糖きび、ぶどう、りんご、桃、プラムなどがある。
 南部地方では、牧羊が行われている。
 果物や園芸作物は、南半球に位置する地の利を生かして、収穫時期の異なる北半球各国への輸出拡大が期待されている。
 チリは、果物および野菜の主要輸出国であり、1992年の果物・野菜輸出は輸出

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION